「経穴」「経絡」ってなに？

マッサージや鍼灸の施術を受けたことがある方なら、一度は「経穴（けいけつ）」「経絡（けいらく）」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか？

「経穴」「経絡」はいずれも東洋医学に基づく言葉で、簡単に言うと「経穴＝ツボ」、「経絡＝生きるために必要なエネルギーの通り道」のことです。経穴（ツボ）は経絡（エネルギーの通り道）のうえに点在するものであり、鍼灸施術で刺激を与えることで身体の調子を整える事ができます。

身体の不調は経穴に現れやすく、たとえば不調が起こっていると凝っていたりくぼんでいたりします。
このような反応のある経穴を刺激することで、身体の不調を整えることができます。また、経穴の状態から身体の内部の状態もある程度読み取ることもでき、経穴を刺激することで内臓の調子を整えることもできます。

そのため、経穴は身体の状態を把握するうえでも、施術を行ううえでも、とても大切なポイントなのです。

経絡は、生きるために必要なエネルギーや邪気（悪い気）が移動する通り道だと考えられています。鍼灸の施術で経穴を刺激するとその部位が重たく感じられるなど独特な感じを体感することがありますが、これは経穴を刺激したことで経絡に通るエネルギーや気が移動している（これを「得気」と言います）ことから起こるものです。

「経穴」「経絡」については、長い歴史の中で数え切れないほどの研究が行われてきました。しかし、最新の科学的研究をもってしてもいまだ解明されていないところも数多くありますが、近年ではこれまでの研究成果が世界的にも認知され、WHO（世界保健機関）では「361個もの経穴が全身に点在している」と発表しています。